もともと務めていた会社を退職して、転職した場合に、転職先でも満足できないことで、元の会社に再就職つまり「出戻り」をする場合があります。
最近は、転職する人も増えている反面、あわよくば戻ってきて、仕事を再開してもらったほうがいいということで、「カムバック制度」なるものが会社の制度として備わっていることも多いようです。つまり、一定期間内だったら、出戻りでも元通りに仕事ができると言ったメリットを出して、退職しても、元の会社に戻ってほしいと思っている会社は多いようです。
ですが、大見得を切って会社を退職したにも関わらず、また元の会社に戻って後悔はしないのでしょうか?
元の会社に出戻ることのデメリットやメリットなどを、ご紹介していきたいと思います。
元の会社にで戻るデメリット
失敗した烙印を押される
転職先で、思ったより体育会系だとか、仕事の進め方が自分に合わない等の理由で、転職先の仕事を、辞めたいと思うことがあると思います。決して、その会社でダメの烙印を押されたということがなくても、辞めたいと思うことはありますよね。そんな時に、元の会社を思い出して、辞めなくて元のままのほうが良かったとなると、戻ってまた仲が良かった仲間と仕事をしたいと思う気持ちも出てきます。
とはいえ、「前の会社を退職して、戻ってきた」という事実だけをとらえて、「どうせ転職先でもうまく行かなかったんだよ」とか「給料の良さに引かれて転職したけど、仕事も大変で匙を投げたんじゃあ」とか思われることも。半分推測のはずなのに、すべて知っているような口調で話されて、陰でコソコソ広がっていくと言ったことってあります。
別に、前の会社の人と話したこともないのに、あたかも知っている情報のごとく言われて、失敗した烙印を勝手に押されてしまっていることがあります。本人には、あまり伝わらないのですが、周りがそんな目で自分を見ていると思われると、それだけで仕事がやりにくくなります。
一度会社を捨てたと思われる
会社を家族ではないことは十分承知していることですが、古い人だと会社は家族のようなもので、一蓮托生で前に進んでいくと思っている人も多いようです。上の人が都合よく家族に見立てて、頼みもしないのに「面倒を見てやっている」とか言われたり、気がついたら、飲みに行くメンバーはいつも変わらなかったりして、結局のところ仲良しグループになっていることも多いと思います。
会社は、仕事をする場所なので、プライベートのことは関係ないはずですが、古い人の中には公私混同な人も多いと思います。
そういう会社の人間関係の中で、会社を退職することは、ある意味「親子断絶」という感じになり、辞めていく人のことを「裏切り者」って言っていたりします。そういう人が戻ってきたとしても、陰で裏切り者と思われている状況の中で、仕事をするのが難しいと思います。
元の給与や待遇に恵まれる保証はない
カムバック制度の内容によるかと思いますが、一度辞めて戻った人を信用していない場合もあります。つまり、また辞めるのではないかと。
給料としては、制度によって元の水準に戻ることが期待できますが、とはいえ、責任ある立場を任せたところで、また都合が悪くなると辞めるのではと、まるで前科1犯のような感じで見られていることがあるかと思います。もしそうだとすると、ここで頑張っても認められないと思い、会社を辞めたくなることもあるので、悪循環に陥る可能性もあります。
辞めたときの理由が解決されていない
新しい会社での仕事に希望を持って退職しても、多かれ少なかれ元の会社の不満に思っている事があったりします。
たとえば、会社の人間関係や、会社の将来性など。
その不満に思っていることは、新しい仕事をやっている間に、忘れていることがあったとしても、戻って仕事をした場合に、それが改めて現実化することによって、後悔することもあるかと思います。会社の将来性は、外国人の経営者が来て、仕事のやり方などが大きく変わらないことには、おそらく元のままだと思います。そうなると、また不満に思っていることで、悩まなければなりません。
元の会社に戻るメリット
仕事を一から覚えなくていい
在籍の年数にもよりますが、概ね仕事の進め方とか仕事の流れが理解できているなかなので、新たに覚えることは少なくて済みます。また、在籍時に進んでいたプロジェクトなどだと、前提条件などがわかっていたりしますので、そのまま即戦力として活用できる可能性も高いと思います。
戻るか次に転職をするかの選択
出戻りで後悔することが多そうなので、よほど強い意思や引き合いがない限りは、出戻りで元の仕事に戻るのは難しそうです。強い意志や引き合いというのは、仕事が回らなくなってしまい、あなたがいないとこのままでは元のメンバーが大変なことになるので、助けてほしいとか、改めて、あなたの必要性がわかり給料については、今まで以上に支払うので戻ってきてほしいとか。
給料に関しては、「お金を積まれたから、出戻ってきた」と、余計な心配もありますが、とはいえ、なぜ戻ってきたかという大義を、自分のこと以外に求めたいですし、それがないと説明することも難しいですよね。
つまり、貴方が出戻る理由は、自分ではなく元の会社や社員のためということが必要です
まとめ
出戻るためには、強い意思と大義が必要そうですが、多くの人はそれがなく比較で決めていることが多いと思います。もしもあなたが、転職先に不満を持ち合わせていて解決できそうでない場合には、元の会社に戻るというより、また別の新しい仕事を見つけるほうが賢明だと思います。